50㎡程のスペースを事務所+カバン制作の工房として~物件決断のタイミング

間仕切りなしワンスペースで広い物件は希少

カバンや衣装などモノづくりのための作業場を探す方にとって、革、布、部品などの材料や道具、工具類を保管する場所、ミシンや漉き機の設置場所、そして作業台の設置などを考えていくと、物件の広さはとても重要な条件になると思います。

だからと言って、㎡数だけを根拠に探していてもよろしくなく、8帖程を二間もつ物件よりは、間仕切りの無い1室だけの物件の方がレイアウト上無理のない作業場・工房として利用できるでしょう。

それは、ワンスペースでトイレや水場がまとまっていて、扉の少ないシンプルな形の居室であれば、デッドスペースが生まれにくく、効率的に各機器や道具・収納場所をレイアウトできるからです。

当社で募集していた葛飾区のビルの1室は、50㎡近い広さがありトイレ・水場もさりげない位置にまとまっていたため、一目見てこれらの条件に該当しており、モノづくりをされる方にいいなぁ・・・と考えていました。

(50㎡近い広さがあるということは、それだけで既に突出した物件だったりします。)

広さと賃料と物件決断のタイミング

モノづくりをされる方は個人で経営されている方も多く、ネックになるのはやはり賃料です。

広さと賃料は相関関係にあるため、50㎡近い広さを持つ23区内の物件に対しては、やはりそれ相応の賃料が設定されるもの。

いわんや、トイレや水場がつけられている物件をや。

こちらの物件はオーナーさんのご理解を得て、売り上げ面での苦労も多い作家さんを支援すべく、賃料は10万円以内に抑えられるようにお願いしていました。

なお、募集した居室は2階であるため、大きな作品の搬出入が難しいこともあり、バッグや衣装、ガラス工芸などのハンドメイド作品をされる方に利用してもらいやすいのではないかと考えていました。

これ程の広さがあると、23区内では10万円以内の物件は数えるほどしかなく、募集されていたとしても、倉庫として利用することを目的にした物件で、トイレや水場がない場合が多かったりします。

また、その他、事務所や店舗用物件で工房として利用できそうな物件であっても、他のテナントや近隣の状況から、作業面で音が出しにくい(利用者が作業をすることに躊躇してしまう)物件が多く、条件は厳しくなる一方です。

とはいえ、もしワンスペースでご自身の求める作業場の広さを満たし、水場・トイレがある物件であれば、チェックしておいた方が良い物件と言えるでしょう。

よく「待っていれば他にも同じような物件がでますか?」という質問をいただくのですが、いつもそのお答えには非常に苦労しています。

もちろん、全く出ないとは言い切れないのですが、もし同じような物件が次から次へと出てくるのであれば、これほど皆さんも物件探しに苦労されることはないと思います。

選択できるほど物件がないからこそ、その時その時の決断とそのタイミングはとても重要になるわけです。

カバン工房+事務所のダブルで利用

上述の葛飾区の物件は、バッグ工房と別の事務所と共同で利用していただけることになり、現在もご利用いただいています。

お問い合わせをいただいた際は、工房兼お住まいになっていた賃貸住居が取り壊しになることが決まり、作業場・住居を探し始めた矢先、こちらの葛飾区の物件が目に留まったそうです。

物件探しに限らず、普段の買い物でも普通は色々と見回って、最も良いものを選ぶのが常道です。

だからこそ、物件を探し始めた時は、最初に見たその物件が、自分にとって最も良いものなのかを判断することは、非常に難しいと思います。

お客様とお話したのは、最初に考えた条件・希望がおおよそ満たす物件だったのであれば、決断するに足る物件だと考えて良いですよという事をお伝えし、ほぼ即決していただきました。

私も経験上、色々と物件を見てきているので、「ご利用用途と条件に齟齬が無い」、「工房+事務所としてのレイアウトがイメージできた」ことが、お客様にお勧めできる根拠となり、今ではご決断いただけて良かったと思っています。

また、お客様のタイミングも重要でした。

取り壊し・立ち退きという現実が確実に決まっていたこともあり、物件探しを早期に済ませて安心しなければならない状況にもあったからです。

制作数を増やしていかなければならない、規模の大きい作品を制作することになった、など様々な事情で物件探しを行う方がいらっしゃいます。

スイスイと物件が決まり、新たなアトリエ・工房を確実に確保される方の多くは、ある程度期限を決めて物件を探していらっしゃる方のように思います。

事務所+カバン工房としてご利用いただいているお客様のレイアウトをご入居後に見せていただいたのですが、私がイメージしていた以上の素晴らしい事務所+工房になっており、お客様にも満足いただいていたので、とても安心しました。

今回のお客さま

カバン制作:材料である革を置くスペースと漉き機やミシン、作業台を置くスペースが重要です。ミシンや漉き機の音は、鉄筋コンクリートの物件であれば、さほど気にする必要は無かったりしますよ。


【11/18 更新】業者間流通物件を探していた中で「東京アトリエさがし」がアトリエ・工房として検討していただけそうな物件をご提案します。 ...

東京や埼玉・千葉などでアトリエ探し、工房探し、作業所探しで苦労されている方、ぜひ一度、ラビットホームへご相談ください。
アトリエ・工房・作業所として利用できる物件を探すことは、普通の住居や店舗・事務所物件を探すのとは、また違った苦労や難しさがあります。

ラビットホームでは、お客様のご希望を伺い、業者間で流通している物件を中心に、 関東一円・都内全域から条件に見合う物件をご提案し、内見・条件交渉・契約・入居までを徹底的にフォローします。

業者間流通物件などからご利用用途、条件に見合う物件をお探しいたします。内見現地、契約手続きなどもこちらからお伺いするなど、原則来店不要です。お気軽にお問い合わせください!

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